お位牌のかたちに込められた願い

故人の魂が宿る大切な存在であるお位牌。
普段、何気なく目にしているその一つひとつのパーツに、意味が込められていることをご存知でしょうか。
今回は、お位牌のかたちに込められた願いを紐解き、現代のライフスタイルに合わせて変化したお位牌の考え方についてご紹介します。

伝統的なお位牌は、荘厳な黒塗りのものや、台座に美しい彫刻が施されたものが一般的です。
これらは、故人が安らかに旅立ち、仏の世界へ向かう道筋を表しているといわれています。
最も地に近い土台は、この世とあの世をつなぐ「玄関」のような役割を持ち、故人が通る最初の道を示します。
そして、中心の札板は故人そのものです。
土台から天へと向かうお位牌の姿は、故人が安らかな玄関をくぐり、修行を積んで尊い存在になるまでの道筋を示しているのです。

一方で、「今の住まいに合うシンプルなお位牌を選びたい」と考える方も増えています。
故人を大切に思う気持ちは変わらなくても、ライフスタイルが多様化しているからです。
お位牌の最も大切な役割は、故人の魂が宿る札板にあります。
伝統的なお位牌も、モダンなお位牌も、この札板に込められた意味に違いはありません。
小さくシンプルなお位牌は、仏間がないご家庭でも、リビングや寝室など、故人を身近に感じられる場所に自由に置くことができます。

厨子屋では、伝統的なお位牌の良さを大切にしつつ、お客様のライフスタイルに合わせたシンプルで現代的なお位牌もご用意しています。
かたちにとらわれず、ご家族の想いを大切にするための「心の拠り所」として、お位牌を選んでみてはいかがでしょうか。